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【臨時コラム】8月なのにインフルエンザ?|福岡市は定点1.28、飯塚(嘉穂・鞍手)は0.14|いま飯塚市でできる備えを解説

2026年8月28日

福岡市の定点当たり報告数1.28、飯塚を含む嘉穂・鞍手保健所管内は0.14

「インフルエンザは冬の病気」——多くの方がそう思っておられるはずです。ところが2026年の夏、福岡県では例年にない時期にインフルエンザの報告が増えています。2026年第34週(8月17日〜8月23日)の福岡市の定点当たり報告数は1.28となり、国が流行開始の目安とする1.00を超えました。福岡県全体でも0.66と、8月としては異例の水準です。

一方で、飯塚市が属する嘉穂・鞍手保健所管内の同じ週の数字は0.14(報告数1件)。筑豊地区は0.11で、県内でもっとも静かな地域のひとつです。つまり飯塚市は、まだ流行が本格化していません。

いいづか在宅・ファミリークリニック(福岡県飯塚市伊岐須)です。この「まだ静かなうち」こそが、いちばん効果的に備えられる時期です。この記事では、福岡県の公式データをもとに飯塚市の現在地を確認し、猛暑のいま飯塚市でできる具体的な備えと、受診の目安をご説明します。

この記事でわかること

  • ・福岡県・福岡市・飯塚市(嘉穂・鞍手保健所管内)のインフルエンザ流行状況(2026年第34週時点)
  • ・なぜ真夏にインフルエンザが広がっているのか
  • ・飯塚市でいま準備しておきたい3つのこと(ワクチン・受診の段取り・在宅療養中のご家族)
  • ・猛暑の時期に迷いやすい、熱中症とインフルエンザの見分け方
  • ・受診の目安と、当院での受診方法
  • ・飯塚市の高齢者インフルエンザ定期予防接種(昨年度の実績と今年度の見込み)

1. 福岡県で「夏のインフルエンザ」が広がっています

福岡県は県内122か所の定点医療機関からの報告をもとに、毎週インフルエンザの発生状況を公表しています。直近5週間の推移は次のとおりです。

週(2026年) 期間 福岡県全体 福岡市 飯塚市
第30週 7月20日〜26日 0.26 0.63 0.00
第31週 7月27日〜8月2日 0.44 0.50 0.29
第32週 8月3日〜9日 0.30 0.20 0.00
第33週 8月10日〜16日 0.47 0.50 0.14
第34週 8月17日〜23日 0.66 1.28 0.14

数字は「1つの定点医療機関あたり、1週間に何人の患者さんが受診したか」を表します。国はこの数字が1.00を超えることを流行開始の目安としています。福岡市はお盆明けの1週間で0.50から1.28へと2倍以上に増え、目安を超えました。

県内を4つの地区に分けてみると、第34週の状況は次のようになっています。

地区 含まれる地域 定点当たり報告数
福岡地区 福岡市、筑紫・粕屋・糸島・宗像遠賀保健所管内 0.97
北九州地区 北九州市、京築保健所管内 0.41
筑後地区 久留米市、北筑後・南筑後保健所管内 0.20
筑豊地区 嘉穂・鞍手保健所(飯塚市・嘉麻市・桂川町ほか)、田川保健所管内 0.11

飯塚市を含む筑豊地区は0.11で、県内4地区でもっとも低い数字です。ただし、飯塚市から福岡市へは通勤・通学される方が多く、人の行き来は日常的にあります。福岡市の流行がこのまま続けば、筑豊に届くまでにそれほど時間はかからないと考えておくのが現実的です。なお全国では第33週(8月10日〜16日)の時点で0.69、千葉県では第34週に1.80と、8月に流行が立ち上がっている地域が各地に出ています。

2. なぜ真夏にインフルエンザが広がっているのか

インフルエンザは日本では例年12月から3月に流行することが多い感染症です。それが8月に増えている背景として、次のような要因が指摘されています。

  • 猛暑による「屋内滞在時間」の増加。冷房の効いた室内で長時間過ごすため、換気が不足し、人が密集する時間が長くなります
  • 夏休みやお盆の人の移動。帰省・旅行・イベントで、普段接点のない人どうしが接触します
  • 免疫の低下。前シーズンの流行から時間が経ち、また昨年秋に接種したワクチンの効果も薄れています
  • 暑さによる体力の消耗。睡眠不足や食欲低下が続くと、感染を防ぐ力が落ちるとされています

特に3つ目は見落とされがちです。インフルエンザワクチンの効果はおおむね5か月程度とされており、昨年10月〜11月に接種された方の場合、この夏はすでに効果が期待しにくい時期に入っています。

3. いま飯塚市でしておきたい3つのこと

(1)秋のワクチン接種の計画を、いま立てておく

インフルエンザワクチンは、接種してから効果が現れるまでに約2週間かかります。流行が始まってから慌てて接種しても、間に合わないことがあります。数字がまだ0.14の飯塚市にとって、この時間差こそが最大の武器です。

飯塚市の高齢者インフルエンザ定期予防接種について、令和7年度の実績は次のとおりでした。

  • ・対象:接種日現在65歳以上の方/60歳以上65歳未満で心臓・腎臓・呼吸器の機能、またはHIVによる免疫の機能に障がいがある方(身体障害者手帳1級程度)
  • ・実施期間:令和7年10月1日〜令和8年2月28日
  • ・自己負担額:1,500円(生活保護世帯・市民税非課税世帯は免除)
  • ・回数:期間中1回

令和8年度の内容は、秋ごろに飯塚市から案内される予定です。対象・期間・自己負担額は変更される場合がありますので、必ず飯塚市の最新の案内をご確認ください。当院での接種のご相談は予防注射のページをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。65歳未満の方や、お子さん・ご家族の接種についても同様です。

(2)「熱が出たときどうするか」を、家族で決めておく

発熱してから受診先を探すと、判断が遅れます。当院の外来診療は月・火・水・金・土の午前9:00〜12:30です(木曜午前と平日午後は訪問診療、土曜午後・日曜・祝日は休診)。発熱の症状がある場合は、院内での感染拡大を防ぐため、受診前に0948-25-5678までお電話でご相談ください。

あわせて、次の3点を家庭で確認しておくと落ち着いて動けます。

  • ・体温計が手元にあり、正しく測れるか
  • ・解熱剤や経口補水液の備えがあるか(かくれ脱水のコラムもあわせてご覧ください)
  • ・お子さんが発症した場合、誰が付き添えるか

抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に開始することで効果が期待できるとされています。「様子を見すぎて2日が過ぎた」とならないよう、早い段階でご相談ください。

(3)在宅療養中のご家族を、周囲が守る

ご高齢の方や持病のある方にとって、インフルエンザは肺炎などにつながり重症化するおそれがあります。特にご自宅で療養されている方は、ご自身で感染を避けることが難しく、ウイルスは同居のご家族や訪問する方が運び込むことがほとんどです。

だからこそ、ご本人の接種だけでなく、同居のご家族・介護に関わる方が接種することが、在宅療養中の方を守る現実的な方法になります。当院は訪問診療を行っており、通院が難しくなった方のご自宅で予防接種を含む診療を継続しています。24時間365日連絡がとれる体制をとっていますので、療養中のご家族について気になることがあればご相談ください。

4. 熱中症との見分け方(この時期ならではの注意)

猛暑のさなかの発熱は、熱中症とインフルエンザの見分けが難しくなります。目安として、次のような違いがあります。

  • のどの痛み・咳・鼻水がある/関節や筋肉が痛む → 感染症の可能性を考えます
  • ・涼しい場所で休み、水分を補給しても体温が下がらない → 熱中症だけでは説明しにくい状態です
  • 周囲に同じような症状の人がいる(家族・職場・学校) → 感染症を疑う手がかりになります
  • 38℃以上の急な発熱と強い全身のだるさが同時に出た → 早めに医療機関へご相談ください

ただし、この2つは同時に起こることもあります。発熱によって汗をかき、そこに猛暑が重なると脱水が進みます。自己判断が難しいときは、無理に見分けようとせず、まずはお電話でご相談ください。

5. 受診の目安

次のような症状があるときは、早めの受診をご検討ください。

  • ・38℃以上の急な発熱、強い全身のだるさ、関節や筋肉の痛み
  • ・水分がとれない、尿の回数が明らかに減っている
  • ・息が苦しい、呼吸が速い、顔色が悪い
  • ・意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応が鈍い
  • ・持病(心臓・呼吸器・腎臓・糖尿病など)がある方の発熱

また、インフルエンザにかかった小児・未成年の方では、抗インフルエンザウイルス薬の使用の有無にかかわらず、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするといった異常行動が報告されています。発熱から少なくとも2日間は、就寝中を含めてお子さんを一人にしないよう、保護者の方はご注意ください。

受診方法:発熱がある場合は、必ず事前に0948-25-5678までお電話ください。当院は西鉄バス「伊岐須」バス停から徒歩1分、無料駐車場を完備しています。内科を中心に、地域のかかりつけ医として対応しています。

6. よくあるご質問

Q. 8月に流行しているなら、ワクチンも今すぐ打つべきですか?

A. 一般的にワクチンの効果は約5か月とされているため、8月末に接種すると本来のピークである冬に効果が弱まる可能性があります。多くの医療機関では10月から接種を開始します。ただし、ご高齢の方や持病のある方、在宅療養中の方など、接種の時期の判断は個別に異なります。ご不安な場合は診察の際にご相談ください。

Q. 飯塚市の高齢者向けの助成は、今年も1,500円ですか?

A. 令和7年度は自己負担1,500円でしたが、令和8年度の内容は秋ごろに飯塚市から案内される予定で、現時点では確定していません。決まりしだい当院のお知らせでもご案内します。

Q. 飯塚市はまだ0.14なら、そこまで心配しなくてよいのでは?

A. 第34週時点で報告数は1件と、たしかに少ない状況です。ただし福岡市は1週間で0.50から1.28へ増えました。0.14という数字は「安全」ではなく「準備できる時間がある」という意味だとお考えください。

Q. 学校や職場はいつまで休む必要がありますか?

A. 学校保健安全法では、インフルエンザにかかった場合の出席停止期間を「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」と定めています。職場の対応は勤務先の規定によりますので、あわせてご確認ください。

Q. 健康診断の予定があるのですが、あわせて相談できますか?

A. はい。飯塚市の特定健診・後期高齢者健診については9月1日からお電話での予約受付を開始しています。詳しくは特定健診のコラムをご覧ください。健診の機会に、予防接種の計画もあわせてご相談いただけます。

Q. 訪問診療を受けている家族にも接種できますか?

A. ご自宅での接種についてもご相談を承っています。ご本人の体調や持病の状況を踏まえて医師が判断しますので、まずは訪問診療のページをご覧のうえ、お問い合わせください。

まとめ

2026年第34週、福岡市のインフルエンザ定点当たり報告数は1.28となり、国が流行開始の目安とする1.00を超えました。福岡県全体は0.66。一方で、飯塚市を含む嘉穂・鞍手保健所管内は0.14、筑豊地区は0.11と、県内でもっとも静かな状況にあります。

ワクチンの効果が現れるまでには約2週間かかります。数字がまだ小さいいまのうちに、秋の接種の計画を立て、発熱したときの動き方を家族で決めておく——それが、いちばん確実な備えです。

当院は開院以来35年以上にわたり、飯塚市伊岐須で地域の内科医療に取り組んでまいりました。外来診療から訪問診療まで、「元気なうちは外来で、通院が難しくなったらご自宅で」という形で診療を続けています。気になる症状やご不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

医療機関名 いいづか在宅・ファミリークリニック(旧大庭クリニック)
所在地 〒820-0053 福岡県飯塚市伊岐須298-10(西鉄バス「伊岐須」バス停 徒歩1分・無料駐車場あり)
電話番号 0948-25-5678(発熱の症状がある方は、受診前に必ずお電話ください)
診療科 内科/消化器内科/健康診断/予防注射/訪問診療
外来診療 月・火・水・金・土 9:00〜12:30
訪問診療 木曜午前および月・火・水・金の午後(24時間365日連絡可能)
休診日 土曜午後・日曜・祝日

参考:福岡県「インフルエンザの流行状況についてお知らせします」(2026年8月27日更新/令和8年第34週)、福岡県感染症情報「週報(定点報告・定点当たり報告数)」保健所別データ(令和8年第30週〜第34週)、千葉県「インフルエンザの流行について」(令和8年8月26日)、飯塚市「高齢者インフルエンザ定期予防接種」、学校保健安全法施行規則。流行状況は日々変化します。最新の情報は福岡県および飯塚市の案内をご確認ください。制度の内容は変更される場合があります。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状や治療については医師にご相談ください。